離婚の手続きには「離婚協議書」と「離婚届」という2つの書類があります。
名前は似ていますが、それぞれの目的や役割はまったく異なります。
この記事では、
- 離婚協議書とは何か
- 離婚届との違い
- 作成しておくメリット
を行政書士の立場からわかりやすく解説します。
■ 離婚協議書とは
離婚には大きく分けて次の3種類があります。
- 協議離婚
- 調停離婚
- 裁判離婚
このうち「協議離婚」は、夫婦が話し合いで離婚条件を決める最も一般的な方法です。
そして、その**話し合いの内容を文書としてまとめたものが「離婚協議書」**です。
■ 離婚協議書に記載する主な内容
離婚協議書には、夫婦が合意した以下のような条件を具体的に記載します。
- 離婚することへの合意
- 親権者の指定
- 面会交流(子どもとの面会の取り決め)
- 財産分与
- 養育費の金額と支払い方法
- 慰謝料
- 年金分割
これらを明確にしておくことで、離婚後のトラブルを防ぐことができます。
■ 離婚協議書は義務ではないが「作成を強くおすすめ」する理由
離婚協議書の作成は法律上の義務ではありません。
しかし、行政書士としては作成を強くおすすめします。
なぜなら、口約束だけでは後から「言った・言わない」のトラブルになる可能性が高いからです。
特に、養育費や財産分与などお金に関する取り決めは、明確な書面として残しておくことで
将来の紛争を防止する効果があります。
✅ ポイント
離婚協議書がなくても離婚届は提出できますが、
離婚後のトラブル防止のためには必ず作成しておきましょう。
■ 公正証書にしておくとさらに安心
離婚協議書は自分たちで作成することも可能ですが、
「公正証書」として公証役場で認証しておくと法的効力が強まります。
特に、養育費や慰謝料など「支払いが滞った場合」に備えたい方は、
公正証書化を検討しましょう。
💬 例:養育費が支払われない場合でも、公正証書があれば裁判を経ずに強制執行が可能です。
公正証書の作成には専門知識が必要なため、
行政書士に依頼することでスムーズかつ確実に手続きを進められます。
■ 離婚届とは
一方の「離婚届」は、離婚そのものを成立させるための届出書類です。
市区町村役場に提出し、受理されることで法律上の離婚が成立します。
離婚届を提出する前に決めておくこと
離婚届を書く前に、次の3つを必ず決めておきましょう。
- 親権者はどちらにするか
- 証人2名を誰に頼むか
- 離婚後の戸籍をどうするか
■ 親権者の記載について
未成年の子どもがいる場合、離婚届には親権者を記載する欄があります。
協議離婚では、夫婦の話し合いでどちらが親権を持つかを決めなければなりません。
■ 証人2名の署名が必要
協議離婚の離婚届には、18歳以上の証人2名の署名が必要です。
証人がいないと離婚届は受理されません。
証人は親や兄弟、職場の上司など成人であれば誰でもなることができます。
もし「頼める人がいない」という場合は、
守秘義務のある行政書士や弁護士に依頼する方法もあります。
🔗 関連記事:[離婚届の証人について|行政書士が分かりやすく解説]
■ 離婚後の戸籍について
日本では、結婚すると多くの場合「妻が夫の戸籍に入る」形になります。
そのため、離婚後は以下のいずれかを選択することになります。
- 婚姻前の戸籍に戻る
- 新しく戸籍を作成する
婚姻前の戸籍に戻る場合の注意点
親権者として子どもを引き取る場合は、注意が必要です。
戸籍には原則2世代までしか入ることができないため、
自分の親の戸籍に戻ると子どもを同じ戸籍に入れられません。
新しい戸籍を作成する場合
上記の理由から、子どもを引き取る場合は新しく自分の戸籍を作成するケースが一般的です。
■ 離婚協議書と離婚届の違いをまとめると
| 項目 | 離婚協議書 | 離婚届 |
|---|---|---|
| 作成目的 | 離婚条件の取り決めを明文化する | 離婚そのものを成立させる |
| 提出先 | 提出先なし(双方で保管) | 市区町村役場 |
| 法的義務 | 任意(義務ではない) | 義務(提出しなければ離婚成立しない) |
| 作成時期 | 離婚届提出前 | 離婚時(協議離婚時) |
| 主な記載内容 | 財産分与・親権・養育費など | 親権・証人・戸籍など |
■ まとめ:離婚協議書は「安心して離婚するための備え」
いかがでしたか?
離婚手続きで**必ず必要なのは「離婚届」**ですが、
トラブルを防ぐために離婚協議書の作成も非常に重要です。
離婚協議書を作成しておくことで、
養育費や財産分与などの条件を明確にし、
後の紛争を防ぐことができます。
行政書士に相談すれば、内容の確認や法的リスクの回避を含めて、
あなたの状況に合わせた離婚協議書を作成することが可能です。
当事務所(行政書士西村法将事務所)では、
離婚協議書の作成・公正証書化サポートにも対応しています。
「離婚を円満に進めたい」「条件をきちんと残したい」という方は、
ぜひお気軽にご相談ください。
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